欧州通貨安なのか、それともドル高なのか悩ましいところではありますが、ユーロやポンドが売られたというよりは、ドルに資金が集まった感があります。
円を除けば欧州通貨を始め、オセアニア通貨に対してもドルがかなり強い値動きを見せていますからね。ドルスイスフランも2017年1月以来の水準ということで、ドル高といった印象です。
そして、ドルインデックス（主要通貨に対するドルを指数化したもの）も2017年6月以来となる水準まで上昇しています↓
今日の3月米新築住宅販売件数は2017年11月以降で最高という大幅な伸びを見せたものの、昨年に比べると販売価格の平均値は10%近くも下がっていたためか、債券市場は反応せず・・・それどころか、むしろ金利はやや低下。米国市場は堅調であるものの、ピークアウト感は否めずの判断か。
NYダウも底堅く小幅に上昇しており、一見するとリスクオン気味ではありますが、債券市場の反応は引き続き乏しいですね。やはりFRB（米連邦準備制度理事会）の政策スタンス変更がなければ、金利は伸ばせないということか
こんな感じで、全体的にチグハグな印象のする相場ですが、理由を求めるとしたら、やはり原油の上昇なのかなという気はします。米国がイラン産原油禁輸の適用除外を5月2日に打ち切ると発表したことで、6ヵ月ぶりの高値をつけました。
で、これに対する対抗措置として、イランの強硬派がホムルズ海峡封鎖を打ち出したことが、原油高とともに影響しているんじゃないのかなと
つまり、一見リスクオンに見えて、実はリスクオフの流れ。リスクに敏感な投資家が、とりあえずはドルと円を買っとけという流れなのかなと思います。
トレード戦略：引き続きユーロの戻り売り、ポンドは苦しい
トレード戦略としては、引き続きユーロの戻り売りを手がけたいですね。吹けば売りといった印象です。ポンドは反転のチャンスも十分ですし、下値余地には乏しいと思いますが200日線を割り込んでいるので、今は様子を見るしかないでしょう。英議会の動向も気になります
ドル円に関しては、チラッと別なところの寄稿記事で書いたのですが、上がるか下がるかなら下がる可能性の方が高いと考えています。しかしながら、値幅に関しては上方向の方があると考えています。
なので、トレードするのであれば111.90〜112.10円といった水準で売りつつ、損切りは浅めに112.30円に設定して、抜ければドテン買いです。
利食い目標は111.50〜111.60円レベル。21日移動平均線（111.491円）と200日移動平均線（111.522円）が重なっていますからね。まずはここで底堅そう。この近辺から押し目で入るのもありで、その場合の損切りは111.40円割れでしょう。
ユーロドルは、反発すれば1.12ドル半ばから後半にかけては売っていきたいですね。繰り返しているように89日移動平均線（1.13404ドル）や一目均衡表の雲・上限（1.13726ドル）近辺では厚めに売りポジを追加、200日移動平均線（1.14339ドル）ブレイクで損切り。
年初来安値（1.11755ドル）は更新できずなので、とりあえず突っ込み売りは避けたいところでしょう。ファンダ的にユーロを買う材料は皆無ですが、ユーロを売る材料そのものが出てきたわけではないですからね。
ユーロ円も同様で、吹き値があれば売り。目先は89日移動平均線（125.311円）などに支えられていますが、125円台を割り込むと沼りそうですね。こちらも戻りを待って126円台から叩いていきたいですが、どうしても追っかける場合は軽めに
ポンドドルは200日移動平均線（1.29645ドル）を割り込んでしまったので様子見でしょう。2ヵ月ぶりの安値をつけていますので、チャート的にも良くないですね。
英議会が今日から再顔で、メイ首相降ろし、さらには新たな投票も話題となっています。期待感が膨らめば大きく買われてもおかしくはないですが、まずは1.30ドル台に乗せてからで遅くはないでしょう。
こんな感じで、急ぎ簡単にまとめさせていただきました。急に動き出したので焦る気持ちもあると思いますが、結構値動き的には不明なので、まずは落ち着いてチャンスがあればというスタンスでまったりやったほうが成績は良いかと。こういう時は下手に動いて傷口を広げがちですからね
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