海外FXブログ「イギリスはなぜポンドにこだわるのか!?」

海外FXブログ「イギリスはなぜポンドにこだわるのか!?」

これまたイギリス関連のお話をしてまいります 。

そもそもEUに加盟している『イギリス』の通貨が、なぜユーロではなくポンドのままなのか?その真相に迫ります!

ポンド君はそのボラティリティ(変動の大きさ)の高さから、FXではサクッと短期的に稼げちゃう魅力的な通貨ですが、イギリスがこのポンドを採用しているのには、実は深い訳があったんです 。

という訳で今回はポンドという通貨についてじっくりと書いていきたいと思います!FXトレーダーの方は通貨の背景を知り、値動きの分析に役立てくださいませ

イギリスの通貨はなぜユーロではなくポンドなのか?

イギリスがEUに加盟しながらも自国の通貨をポンドにしているのは、大きく分けて以下の3つがあげられるかと思います

①ポンド危機の影響
②ユーロの加入条件
③イギリス国民のポンドに対する「プライド」

それでは順番に見ていきましょう

ことの始まりは「ポンド危機」

時は1973年に遡ります・・・

この年はオイル=ショックが起こり、欧州経済統合の拡大に迫られたことなどからイギリスは、EU(欧州連合)の前身にあたるEC(欧州共同体)に加盟を決定しました!

このECでは、参加国の為替価格を一定の範囲内に固定する制度、固定相場制を採用していました。

これはERM(欧州為替相場メカニズム)と呼ばれていて定められた変動幅において為替を制御し、通貨の安定性を確保すしようとした制度です。

当時イギリスもこのERMに加入しています

そんな中、1990年の東西ドイツ統一がキッカケに欧州の金利が上昇!

ERMによって欧州通貨と連動しているポンドも金利を上げざるを追えませんでした。

しかし、この高金利はイギリスの経済を蝕んでいきます・・・

ERM加入によってそれまで回復傾向にあったイギリスの失業率が再び上昇、景気は大きく後退。

ERMの制度はイギリスには合っていなかったんですね

このあたりで既にイギリス国民は「通貨の統合なんかやってられっか!」と思っていた事でしょう。

そして!ついに事件が起きます!

1992年にポンド相場が実態よりも過大評価されているという事に目をつけたファンド達が、一斉に「ポンドを売れーー!!」と売り浴びせを実行。
経済状況があんまりよろしくないのにも関わらず、高金利でポンド高になっている所に「いやいやポンドさん、そんな買われている(上がっている)のはおかしいでしょ」といった感じでしょうか。

この売り浴びせにより、ポンドの為替レートが急落!いわゆる「ポンド危機」が起こってしまうのです

ちなみにこのポンドの急落により超有名投機家になった『ジョージ・ソロス』が率いるヘッジファンドは20億ドルくらいの利益を得たと言われています!

このポンド急落が原因でイギリスはERM脱退を余儀なくされました。

ぼっちになったイギリスさんでしたが、「ポンド危機」対策として幾度となく、政策転換を繰り返しながらも、なんとか好景気をもたらすことに成功しました

えがったえがった。

というわけで、決してこの「ERM脱退」と「ユーロを導入しない理由」はイコールという訳ではないのですが、イギリスが自国に自信を持ち、「通貨統合(ユーロ)なんて全く必要ないね!」なんて考えるようになったのが理由の1つになると思います 。

ユーロ加入の条件について

ユーロの導入が開始されたのは1999年1月1日。

現在ユーロに加盟している国は全部で17カ国ですが、EU参加国がこのユーロを導入するには次の4つの条件を満たさなければいけません。

1.物価上昇率
2.財政赤字
3.為替安定
4.金利

この4つの定められた基準をクリアしなければいけないわけですが、イギリスはこの3番以外全て満たしていたそうです。

この3番の条件というのが「欧州通貨制度の為替相場の変動幅を尊重すること」。

一見この条件を満たしていない事が1番大きな原因か、とも考えられますが、全て満たしていないのにユーロに加入している国もあるようですし、意外と基準が曖昧なようなので、これは決定的な理由ではなさそうです 。

イギリスのプライドがユーロ採用への壁

まず、ユーロ加入のデメリットとして第一に挙がるのが、
金利の決定権が統一されてしまうということです。

つまり、その国独自の金融政策を行うことが出来なくなってしまうということですね

当時イギリス首相であったサッチャー氏は「国の通貨の管理は、その国の政府が行うべきだ」という確固たるプライドを持ってユーロ導入を断固として拒否しているというわけです。

さすが鉄の女サッちゃん。
ごもっともです、ユーロに束縛されてるようなものですからねw

ユーロを採用する事でメリットもあると思いますが、国としては必要なときに独断で金利を調整出来ないのはさぞもどかしいでしょう

また、国民のポンド支持率も圧倒的と言えます。

それには先ほどのポンド危機の話の他に、いくつかポンドを支持している理由があります

1.ポンド紙幣にはエリザベス女王の肖像が描かれており、仮にユーロ導入となればその肖像が消されるということに国民は反対しているそうです。

2.世界三大市場と呼ばれる東京市場・ニューヨーク市場・ロンドン市場。イギリスの首都ロンドンは世界の為替相場をリードしている市場の1つだからという説。

他2国の通貨、日本円と米ドルはFX市場でも大活躍なわけですから、イギリス国民が自国の通貨・ポンドにプライドを持っていてもおかしくありません^^

3.今でこそ基軸通貨は米ドルですが、その前に基軸通貨となっていたのは「ポンド」であったため、同じくポンドにプライドを持ち続けています。

以上のような理由からイギリス国民はユーロ採用を拒んでポンドにこだわり続けている訳です

余談ですが、イギリスにはずいぶん前から「EUを離脱するのではないか」という憶測が飛び交っています。

もしこれが実現したら、いよいよイギリスのユーロ導入の可能性は完全に断たれますね・・・

それでは最後にFXトレーダーにとってポンドというものはどんな通貨であるか、ここに触れて締めたいと思います!

FXトレーダーにとってポンドという通貨は?

いちデイトレーダーとして言わせていただきますが・・・

イギリスはユーロに負けないでほしい

とくに自分のようなデイトレーダーにとって、ポンドは大きな味方なのです!

なぜなら他の通貨と比べると圧倒的なボラティリティの高さがあるからです

ただ、ポンドのボラティリティの高さは時に魅力的であり、時に残酷でもあります。
一部でポンドは『殺人通貨』なんて呼ばれていますからね

しかし、しっかりとしたトレードロジックを駆使すれば値動きの激しさは味方につけることができます。
自分も何度となくポンドさんには美味しい思いをさせていただきましたからねぇ

海外FXは値動きがあってこそ面白いと思うのです!

大袈裟に言えば、もしイギリスがユーロに加入していたら、昨日の自分の利益はありませんでしたからね

(イギリスがしばらく利上げはしないと臭わせる発表のおかげでポンド爆売り)

我々デイトレーダーのためにも、是非自国の通貨にプライドを持ち続けて守っていってほしいですね

イギリスの「EU離脱」の話ですが、最近また進展があったみたいなので明日のFXブログにて少しお話したいと思います

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なおこちらの内容はhttps://海外fxブログ.jpを参考にしております

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