4月28日スペイン総選挙の展望を徹底解説!ユーロ相場への影響は?

4月28日スペイン総選挙の展望を徹底解説!ユーロ相場への影響は?

4月28日にスペインで総選挙が行われます。タイトルにもある通り、今回は右派政権が誕生するかどうかが大きな焦点となっています。それだけ台頭著しいということ。もはやネトウヨは世界的なトレンド

で、今回は1978年の民主化後、初となる右派政権誕生が焦点かといえば、実はそうとも言い切れないのが現状なんですよねw 右派は右派で当然問題視されますが、左派も左派で問題というのが中央(EU、ドイツやフランス)の見方かなと。

というわけで、今日はこのスペイン総選挙の見どころや展望、そしてユーロ相場への影響について詳しく解説してきますので、どうぞよろしくお願いします

右派政党が台頭!まずは各政党の状況と展望について解説

まず、少数民族・地域政党を除いた各政党についての紹介と、獲得議席予想について紹介していきたいと思います。これを理解しないと、スペイン総選挙の全貌は見えませんからね。

ちなみに、4月28日の選挙では上・下両院(上院は一部議員の改選)のそれぞれで行われますが、スペインでは下院の方がかなり優越し、上院は権利が限定的なので、下院の動向が注目されます。下院の議席数は350議席ですから、過半数は176議席となります。

政党予想獲得議席前回獲得議席
スペイン社会労働党(PSOE)120〜13085
国民党(PP)85〜90137
シウダダノス(C’s)40〜5032
ポデモス(Unidos Podemos)30〜4071
ボックス(VOX)30〜40

主要政党については、こんな感じですね。スペインの大手メディア、シンクタンクの予想をざっくりまとめました。とりあえず、単独過半数を獲得する政党はなく、ボックスという新党、移民排斥、モロッコ国境に壁を作るとした、いわゆる極右政党が台頭する見通しとなっています

ボックスはシウダダノスという中道右派政党から分裂した政党ですから、この両党はそもそもとして近いです。ここに最近は落ち目の保守派・国民党(党首でもあったラホイ首相が座を追われる)が交わり、保国民党はさらに人気が低下していますが、トータルで見れば右派政党が台頭しているという流れですね。

で、サンチェス現首相が所属するスペイン社会労働党は大きく躍進する見込み。その名の通り左派です。とはいえ、2大政党の一角であった国民党への失望からの流入増でもあります

前回選挙で大きな旋風となったポデモスは理想ばかりで声だけ大きく、結局何もできないという左派にありがちなダメダメ運営で大きく議席を減らす見込みとなっています。

右派でも左派でも問題は山積、むしろ過半数を獲得しない方が…

現況はサンチェス率いる社会労働党がポデモスや少数民族・地域政党と手を組んで少数与党で運営していましたが、予算が否決されまくるなど議会運営がままならないことで今回の選挙に至ったわけです

しかし、今回は右派(国民党+シウダダノス+ボックス)、左派(社会労働党+ポデモス+少数政党)のどちらが過半数を獲得するにせよ、不安定な状況になる可能性は高いのかなと。

まず、右派が過半数を獲得した場合、短期的には独立を求めるカタルーニャとの対立が鮮明となって緊張が高まることになります。また、これ以上の移民・難民の受け入れには反対していることからも分かるように、EUとも対立を深めることになるでしょう

一方で、左派が過半数を獲得した場合、とりわけポデモスが反緊縮・財政拡張を主張していますから、財政悪化によるEUとの対立は避けられません。

あまり知られていませんが、スペインは現在のEUで唯一、トロイカ(EU、ECB、IMF)の監視課に入り、EDP(過剰財政赤字是正手続き)の対象国でもあります。ギリシャ、イタリアよりヤバイやつなのに、財政拡張を主張し、EUにブチ切れられ、そしてスペイン国民がブチ切れる流れとなれば・・・

というわけで、シナリオ的にはどちらが誕生しても、そこそこ不透明になるというか暗いんですよね。なので、ある意味、今現在のように少数与党で過半数を上回る政権がないほうが良いのかもしれません。

あるいは、社会労働党+シウダダノスで過半数というような、左派と右派が合わさって中道というような結果の方がポジティブかと思います。

ボックス台頭なら欧州議会選挙への影響も懸念されてユーロの重しに…

スペインの総選挙が、そこまでユーロ相場に影響するかというと、そこまでではないかなと。なんだかんだ、スペインはヨーロッパの中央ではないですからね。

ピレネーを越えたらそこはアフリカ、つまりスペインはヨーロッパではなくアフリカであると、よくフランス人がバカにしていましたが、彼らはそういう認識ですからね

ただ、今はご存知の通り、まさにその中央にいるフランスが非常に不安定な状況となっています。反政府運動を続ける黄色いベスト旋風もありますし、極右政党の台頭は望ましくないという判断になりそうです。

実はボックスは20〜80議席まで、かなり予想に幅がありますが、やはり50議席を超えるような結果になると、ユーロの重しになっていくような気はしますね。

とはいえ、今のユーロはそれ以上に景気の停滞感が目立っているのが痛いですけどね。米国は極めて堅調なので差が目立っていますから。この根本的な構造が変わって来ない限り、まずはユーロは売られやすいでしょう。

ユーロドル(日足)のチャート:外為どっとコム

1ユーロ=1.00ドルというパリティ(等価)ラインは近づいてますが、このラインは近いようで遠いですからね。ユーロドルの下値余地はそこまでないとは思います。ただ、トレンド的には下方向なので逆らう理由はないでしょう。1.10ドルはすでにターゲット。

それに、少なくとも今回のスペイン総選挙の結果がポジティブな結果になるとも思えませんしね。まずはユーロ安を意識しながらでしょう。昨日も書いた通り、目先は円高クラッシュも踏まえてユーロ円ショートが第一感ですね。

こんな感じで、役に立つんだか役に立たないんだかっていう記事を書かせていただきました。まぁ結論としては、そこまで身構える必要もないですが、興味を持って見ておきたいところではあります

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