- 豪ドルはなんで急落したの?
- 豪ドルの見通しってどうなの?
- 豪ドルは手放したほうがいい?
- 豪ドルは今仕込みどきなの?
の記事はこのように思っている方の疑問を解決できる記事です。
結論から言うと年単位で長期的に投資ができる人以外はやめるべきです。また、投資できるお金が少ない人も豪ドルの投資には向いていません。
この記事では投資歴11年の私が以下の2点について詳しく説明します。
- 『豪ドル急落の原因と今後の見通し』を解説
- 『豪ドルを保有している方、これから豪ドルへの投資を検討している方』へのアドバイス
豪ドル/円(AUD/JPY)リアルタイムチャート
Investing.com 日本 によって機能された外国為替チャート。
豪ドル急落の原因
2018年12月3日の83円から2019年1月3日の76円まで急激に下がっています。これは『米中通商摩擦』により、中国の経済が停滞したことによるものです。
中国はオーストラリアの最大の貿易相手国であり、輸出に占める中国の割合は35%にもなります。中国の景気が悪くなるとオーストラリアの景気も悪くなります。
引用:OEC
2019年の豪ドルの見通しは厳しいです…。
結論から言うと2019年度は不安要素が多く、見通しは厳しいです。以下の3つの観点から詳しく説明します。
- 景気の勢いはピークを過ぎた
- 消費者物価指数がインフレ目標の2~3%を下回っている
- 米中通商摩擦の長期化による景気減速
景気の勢いはピークを過ぎた
2018年7-9月期の実質GDP成長率は前年同期比+2.8%と、同4-6月期の同+3.1%を下回り、景気の勢いはピークを過ぎたと見られます。
引用:野村証券
景気は停滞する見込みが高く、豪ドルが対ドル、対円で上昇するのは短期的には難しいと言えます。
消費者物価指数がインフレ目標の2~3%を下回っている
2018年10-12月期の消費者物価上昇率は前年同期比+1.8%とインフレ目標(同+2~3%)の下限を下回る水準にあります。
政策金利は当面据え置かれる見通しであることに加え、米中通商摩擦に伴う中国の景気減速懸念は豪ドルの下押し圧力につながりやすいことには留意が必要です。
引用:野村証券
インフレになると相対的に金利は高くなります。金利が高くないと物価の上昇率(インフレ)により、お金が目減りしていくからです。
物価の上昇率が低い現在、金利は上げにくく、金利上昇による豪ドル高は見込めません。
金利も米ドルの方が良いので、豪ドル売り圧力になっています。今後継続して米ドルの金利が上がれば、さらに豪ドル売り圧力が強まります。
引用:日経平均株価 AI予測
米中通商摩擦の長期化による景気減速
米中通商摩擦に伴う中国の景気減速懸念は豪ドルの下押し圧力につながりやすく、注意が必要です。
資源国であるオーストラリアは輸出先が中国(35%)、日本(14%)、韓国(7.4%)が全体の56.4%と高いのが特徴です。
中国が不景気になると日本・韓国も景気が悪くなるので輸入量が減り、オーストラリアは相対的に輸出が減ります。
景気が悪くなると安全通貨の円が買われ、ドルが売られるので、相対的に豪ドルも下落します。ダブルで豪ドルが下落する要因があるので危険です。
野村証券では2019年度の対円相場の見通しを1豪ドル=76~89円と予想しています。(2019/4 現在)
- 米国がこのまま利上げを続けた場合、豪米金利差が拡大し、豪ドル上昇への障害
- 最大輸出品目の鉄鉱石は約80%が中国なので、中国の成長鈍化は豪ドル上値の重し
豪ドル/円は米ドル/円と同じような動きをするので、米ドル/円で考えて相場を予想すれば予想しやすくなります。
豪ドル上昇に必要なこと(豪ドル上昇要因)
- 米中通商摩擦の終了→輸出増加
- 豪ドル政策金利の上昇(現在1.5%)→海外からの投資マネーの流入
- 資源価格の上昇→輸出額増加
これらは豪ドル上昇のきっかけになるので、要チェックです。逆にこれらが起こらないと豪ドルの上昇は厳しいと言えます。
豪ドルに影響の大きい4つの指標
- RBA政策金利発表
- オーストラリアの雇用統計
- 中国のGDP成長率(国内総生産)
- 中国のCPI(消費者物価指数)
RBA政策金利発表
RBAとはオーストラリア連邦の中央銀行のことです。毎月1度、RBAから政策金利が発表されます。
為替は要人の発言でも左右されます。発言の内容によってはチャート上で100pips以上動くこともあるからです。
発表された金利が据え置きだったとしても、政策金利発表と同日に出されるRBG総裁のコメントをチェックしましょう。
オーストラリアの雇用統計
オーストラリア統計局が毎月発表する新規雇用者数と失業者数です。雇用統計はどの国でも重要な経済指標となるため、必ずチェックをしましょう。
中国のGDP(国内総生産)成長率
中国国家統計局が年に4回発表する指標です。中国経済全般の景気動向を見るのに適しています。
GDPの成長率が良ければ経済は良好、悪ければ経済は悪化していると判断されます。
中国の消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数は、消費者がモノやサービスを購入する価格を数値化したものです。
中国のインフレ動向を見るうえで重要な指標となります。
豪ドルの見通しまとめ
2015年1月~2019年3月で約76~98円のレンジで収まっているので、2~5年の長期で運用するにはオススメの通貨と言えます。
短期的には豪ドル売り推奨です。理由としては豪ドルが上がる要因が2019年4月現在はないからです。
豪ドルはトルコリラ(24%)、メキシコペソ(8.25%)、南アフリカランド(6.75%)のような、金利が高いが通貨下落が激しい新興国通貨と違って相場的には安定している通貨です。
また、オーストラリア経済は27年連続(世界最長記録)で成長していて、先進国では安定しています。
ただ、金利が1.5%しかないので、金利収入を得ながら長期的に豪ドルが上がったら売って、金利と売却益のダブル利益を狙うのが基本となります。
『既に豪ドルを保有している方、投資を検討している方』へのアドバイス
豪ドルは安定している通貨ですが、短期的な投資には向きません。貴方が豪ドルに投資するのがオススメかどうか、以下の4パターンに分けてアドバイスをさせていただきます。
- すでに豪ドル投資し、投資資金は余剰資金ではない人
- 豪ドル投資を検討し、投資資金は余剰資金でない人
- すでに豪ドル投資し、投資資金も余剰資金である人
- 豪ドル投資を検討し、投資資金は余剰資金である人
*余剰資金は『無くなっても生活や将来に影響が出ない資金」のことです。
すでに豪ドル投資し、投資資金は余剰資金ではない人
2018年12月の急落で大損をしているはずです。ロスカットになっていない場合は、貴重な資金のため損切りもできない状況かと思います。
このパターンは『投資金額と同じ水準にレートが戻ったら』売却をオススメします。
生活費などで投資している場合は、投資で損した分を補うため借金をし、借金地獄におちいる可能性が高くなります。
豪ドルは短期的には下落する可能性が高いので、損が許容できる範囲なら一旦決済してしまうのも余剰資金ができてから再投資するのがオススメです。
豪ドル投資を検討し、投資資金は余剰資金でない人
投資は絶対にやめましょう!そもそも余剰資金がないのに投資をする事が間違いです。
余剰資金でない場合、どうしても精神的な余裕が無くなり正常な投資ができなく、ほとんどのトレーダーが大損をします。
すでに豪ドル投資し、投資資金も余剰資金である人
豪ドルの購入時期にもよりますが、大きな損失を抱えているはずです。
そのまま長期保有をして『購入時のレートに相場が戻るか、スワップ収入も含めて損益0円以上』ななるのを待つのが得策です。
豪ドルはレンジ相場が基本なので、長期的に見れば購入時の価格に戻る可能性は高いです。
豪ドル投資を検討し、投資資金は余剰資金である人
短期的には売りを推奨しますが、段階的に買いを入れてもOKです。
ただし、一気に大量の買いを入れるのではなく、分散して買いを入れることをオススメします。
短期的には豪ドルが下落する可能性が高く(70円台前半)分散して買うことにより、購入価格からの下落により損失リスクを分散(平均化)できるからです。
豪ドルの特徴まとめ
豪ドルの注目ポイントは、以下の3点です。
- 豪ドルのスワップ金利は低い(1.5%)
- オーストラリア国内の経済は安定傾向(停滞)
- 豪ドルは他国の影響を受けやすい(特に中国)
2019年4月4日の時点では短期的に売り推奨ですが、中国とアメリカしだいで状況は変わります。今後の豪ドルの動きに期待しましょう。
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なおこちらの内容はhttps://www.projectcairo.orgを参考にしております
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