移動平均線は世界で1番使われているインジケーターです。
それだけに汎用性が高く色んな設定方法があり、トレーダーそれぞれが凝りに凝った設定で使っています
けど、使い始めて間もない人からしたら「汎用性が高すぎる」のも少々厄介ですよね(笑)
こうやって思いながら皆さんは考えながら色々設定をいじっているのではないでしょうか?
移動平均線の設定は「デフォルト」の状態でも充分使えるのですが、できることなら「自分が見やすく、勝ちやすい設定に直したい!」と思ってしまうのがFXトレーダーというモノ。
それに、事実「自分に合っている!わかりやすい!使いやすい!」と素直に感じられる設定に直したほうが、圧倒的に勝ちやすくなります
何となく設定をイジって「見やすくなった気がする。」という程度の曖昧な設定では、一時的に勝ちやすくなったとしても市場の変化に対応しながら勝ち続けることはできません。簡単そうに思えて、実は結構シビアなんです
この記事では、初めて移動平均線の設定を変える人でも「自分にとって最高の設定」を見つけられるように、要点をまとめて分かりやすく解説しています。後半には個人的にオススメの設定も紹介しているので、そちらも参考にしてみてください
移動平均線の「何を」設定すればいいのか?
一言に「移動平均線の設定を変更する」と言っても設定できる項目は多いです。チャートアプリにもよりますが、少なくとも5〜7項目、多ければ10項目はあります。では、これら全てを自分仕様に設定するのが理想か?と言うと、答えはNOです
定を変更したほうが良いのは「期間」「本数」「見た目(色、太さ)」の3項目。設定すべき基本項目ではありますが、1番重要なところです
それぞれ「何故それを設定するのか?設定を変えることで何が変わるのか?」を詳しく紹介しますね。
「期間」を設定して”ローソク足との距離”を変える
そもそも移動平均線は、ローソク足の終値(おわりね)の平均値を計算してできる線です。5SMAならローソク足5本分。20SMAならローソク足20本分ですね。
そのため、平均値の算出元になるローソク足の本数が増えれば増えるほどローソク足との距離が離れ、動きの変化に鈍くなります。逆にローソク足の本数が減れば減るほどローソク足との距離が近づき、動きの変化に敏感になります。

このように、ローソク足との距離をどのくらい保ちたいのか?どのくらい反応させたいのか?を考え期間を調整するのが「移動平均線の期間を設定する」という行為です。
何故、ローソク足との距離、反応を見るのか?
移動平均線とローソク足の距離や反応の仕方を見ると、今のチャートが「トレンドなのか?レンジなのか?」を判断できるようになります。
そして、そのとき1番注目するのが移動平均線の「傾き(角度)」です
大きく傾いていれば「勢いがある(トレンド発生)」、傾きが小さければ「勢いがない(レンジ)」と判断できます。このように、移動平均線とローソク足との距離や反応の仕方を見ていると「傾きの変化」に気づき安くなるのです
例えば、期間を短くしてローソク足との距離が近くなると移動平均線の反応が敏感になるので、傾きの変化に気づきやすくなります。しかし、早計になりがちで間違った解釈をしやすいというデメリットもあります。

逆に、期間を長くしてローソク足との距離が遠くなると移動平均線の反応が鈍くになるので、傾きの変化に気づきにくくなります。しかし、慎重になるので間違えにくいというメリットもあります。

このように、ローソク足との距離や反応の仕方を見れば「トレンドなのか?レンジなのか?どちらでもないのか?」といった状況判断ができ、期間を調整することで分析にかかる時間を調整することができるのです
「本数」を設定して”分析の精度”を上げる
本数を設定するというのは「同じ時間軸に期間の違う移動平均線を複数本並べる」ことを言います。例えば、1時間足のチャートに20SMA、50SMA、100SMAといった3期間(短期、中期、長期)の移動平均線を並べることですね
では、3本並べた時どこに注目すべきかというと「移動平均線同士の距離」です。
先に紹介したように、移動平均線の設定期間が変わればローソク足までの距離と反応の仕方が変わります。
3本並べればもちろん期間の短い順に「反応が早い>普通>反応が遅い」となり、ローソク足との距離も「近い>普通>遠い」となります。
移動平均線を3本並べるとどうなるか? | ||
---|---|---|
期間 | 反応の速度 | ローソク足との距離 |
短期 | 早い | ローソク足までの距離が短い |
中期 | 反応普通 | ローソク足までの距離は普通 |
長期 | 反応鈍い | ローソク足までの距離が長い |
3本それぞれが順番に反応するので、トレンドが発生すると自然と移動平均線同士の距離=乖離が広くなりますよね?

また、レンジ相場のように一定の価格を行ったり来たりするような動きをすれば、もともと反応が鈍い長期の移動平均線はあまり動かず、反応が早い短期の移動平均線が長期の移動平均線を行ったり来たりするような動きになります。

このように、移動平均線を何本か並べることで状況判断を視覚的に分かりやすくすると同時に、分析の精度を上げることができるのです
複数表示させるもう一つのメリット
複数本並べるもう一つのメリットとして上げられるのが、移動平均線特有のサインを使えるようになることです。
「ゴールデンクロス」「デッドクロス」と呼ばれ、それぞれ「ゴールデンクロス=上昇トレンドの予兆」「デッドクロス=下降トレンドの予兆」という特徴があります。
ゴールデンクロス
短期or中期線が長期線を下から上に突き抜ける
・上昇トレンドが発生する予兆になる

デッドクロス
・短期or中期線が長期線を上から下に突き抜ける
・下降トレンドが発生する予兆になる

ちらのサインも移動平均線を使うなら外せない要素になるので、個人的に移動平均線の複数本表示はマストだと思ってます
オススメの本数は何本?
まず1つ目は「短期・中期・長期」の3種類がオススメです
理由は先に紹介した通り。「短期→中期→長期」の順番にローソク足に反応するので、チャート分析を分かりやすく、且つレベルアップしてくれるからです

期間設定は以下の組み合わせを参考にしてみてください。あくまでも個人の好みなので、色々試して自分の中でしっくりくる組み合わせを探してみましょう
期間 | 設定数値 |
---|---|
短期 | 10、15、20、21、25、 |
中期 | 40、50、70、 |
終期 | 100、150、200、 |
2つ目は、「短期6本+中期6本=計12本」を表示させる設定です
移動平均線は1本1本を見て判断する方法の他に、近い期間の移動平均線を等間隔で並べて1本の束として見る方法があります。
「GMMA」というインジケーターで実際に使われている設定方法で、1本で判断する時は「移動平均線の傾き」に注目するのが基本でしたが、「束」で移動平均線を表示させることで「移動平均線たちの幅」という判断要素も加わります。

初心者でも結構見やすいので個人的には結構オススメです
移動平均線を束で表示させる時は、短期線なら「2〜3飛ばし」、中期戦なら「5〜10飛ばし」で設定してみてください
移動平均線を束で表示する時の参考値 | |
---|---|
期間 | 設定数値 |
短期線 | 3・5・8・10・12・15 |
中期線 | 30・35・40・45・50・60 |
見やすくするために「色」「太さ」も工夫しよう
移動平均線は「見やすさ」を重視しましょう
例えば、通勤途中にスマホでチャートを見ている時、背景色とローソク足が似た色だったり、線自体が細すぎると凄く見にくいですよね?原色ばかりだと目がチカチカしちゃいますし
できるだけストレスを感じずに分析をすることもFXでは大事です。自分が好きな色に設定するのも良いですが、見やすくわかりやすい色設定も検討してみましょう
オススメの色設定は「黒背景に蛍光色orビビッドな原色」「白背景に落ち着いたパステルカラー」です
黒背景に蛍光色orビビッドな原色

白背景に落ち着いたパステルカラー

移動平均線を設定する「基準」は何か?
何を設定すれば良いのか?が明確になったら、次は実際に設定を変更するときの「基準」を紹介します。基準がハッキリしていれば「何となく設定する」なんてことも無くなるはずです
基準その1:為替市場が動いている日数
FXの取引先になる外国為替市場は、1週間の内「月〜金:計5日間」開いています。ですので、この「5日」というところに焦点を当てて「5の倍数」で期間を設定するのが、FX業界では主流になっています。
個人的には眉唾ですが、5の倍数ならキリの良い数字になるので設定もしやすいと思います
実際、ORZが設定している期間も5の倍数になっていますからね
基準その2:自分のトレードスタイル(取引頻度)
移動平均線の期間設定をする時、忘れてはならないのがトレードスタイルです。
そもそも、移動平均線はローソク足の終値を計算しているので、1度設定してしまえば分足だろうが時間足だろうが同じようにローソク足に反応はします。
ただ、スキャルピングのように数秒〜数分で決着を付けなければならないスタイルで、100〜200SMAのような広い期間を設定するメリットはありません。むしろ、判断が遅れてしまう原因になりかねませんよね?
逆に、自分のトレードスタイルにピッタリの期間設定をすることができれば、分析の精度も上がり、ここぞばかりに現れたチャンスを逃すことなく勝ち取ることが出来ます!

なので、まずは自分がどのトレードスタイルなのか?を考え、それに合った期間設定をするのがベストです。個人的にオススメする組み合わせは以下の通り
スタイル別:オススメの組み合わせ | ||
---|---|---|
スタイル | 期間 | 設定数値と本数 |
スキャル | 短期〜短めの中期線 | 2〜40の間で3本 |
デイトレ | 少し長めの短期〜長期戦 | 15〜100の間で3本 |
スイング | 長めの短期線〜長期戦 | 25〜200の間で3本 |
例えば、スキャルピングは「2〜40の間で3本」なので、
短期:5+短期:10+中期:40

のような組み合わせが最もベターですね
もちろん、3本ではなく2本でもいいですし、下の画像のように短期線の参照数値を「終値」から「高値(たかね)」に変更して、ローソク足を挟むように同じ短期の移動平均線を表示させるのだってありです。
短期(高値):5+短期(安値):5+短期:20

基準その3:他の人を真似る
正直、これが1番手っ取り早いです
けど、そのまま真似をしただけでは何の意味もないので、必ず「何故その設定にしたのか?メリット・デメリットは?何がどう変わるのか?」という点をチェックしましょう
時間軸ごとの期間設定について
ここまでの話の中で「移動平均線のどの項目を?何を基準に設定すればいいのか?」わかったと思います。また「自分にはどの設定が合っているのか?」なんとなく見え始めた頃合いではないでしょうか?
あとはひたすらトライ&エラー。自分なりに移動平均線の設定を変更して何度かデモトレードを繰り返す”検証作業”をこなすだけです、、、が!!
「最高の設定」を見つける為にも、前もって決めておいた方が良いことが1つあります。それは「時間軸ごとの設定期間」です

つまり「時間足ごとに移動平均線の期間を変えた方が良いのか?」「変えずにそのまま使った方が良いのか?」を決めるということ。
移動平均線について調べていればいつか選ばなければならないことなので、今のうちに決めてしまいましょう
「時間軸ごとに移動平均線の期間を変える」ってどういうこと?
まず「時間軸ごとに期間を変える」とはどういうことかというと、
「ある時間軸に表示させている移動平均線を、他の時間軸にも表示させる」
これが「時間軸ごとに設定期間を変える」ということです
例えば「1時間足の20SMAを15分足にも表示させるために、15分足のSMAの設定期間を変える」とかですね。

ちょっとややこしいのでもうちょい詳しく解説すると、まず1時間足でSMA20を表示させると「1時間×20本=20時間の終値の平均」になります。
これを15分足に表示させるにはどう計算すれば良いかというと、20時間を分に直した「1200分」を「15分」で割った数「1200分÷15分=80分」が15分足に於ける1時間足のSMAです。
もっと簡単に計算すると1時間足は15分足の「4倍」なので「20×4=80」となります
1時間足の20SMAを15分足に表示させる時

【計算例①】
・1時間足の20SMA=”20時間”分の終値の平均
・20時間を分に直すと「1200分」
・1200分÷15分=80分
・1時間足の20SMAは、15分足で80SMA
【計算例②】
・1時間足=15分足の4倍
・20×4=80
↑時間軸ごとに移動平均線の期間を変える時はこういった計算方法になります
結論:時間軸ごとに移動平均線の期間を変えた方が良いのか?
答えは「好みに合わせればOK。」ですが、個人的には「NO。必要ない」と思います
そもそも移動平均線は「時間足ごとに表示されるローソク足の終値」を計算するように作られているので、時間軸ごとに期間を変えなくても充分機能してくれます。
表示している時間足を切り替えても値動きに合わせて移動平均線が動くのはこういった理由からです
ですので、先に紹介したように「1時間足の20SMAを15分足にも表示させたい」という状況になった時にのみ、設定期間を調整すればOK。トレード手法によってはそういった使い方をする場合もありますからね。
とはいっても高度な分析手法なので「移動平均線の使い方を覚え始めたレベル」の人が挑戦するには敷居が高いです。なので、まずは難しいことは考えずシンプルに分析しましょう
まとめ
移動平均線の設定すべき項目、基準、時間軸についておわかりいただけましたでしょうか?
結構ややこしいところもあったかもしれませんが、ぜひチャートを見ながら1つずつ復習してみてください。
移動平均線は初心者が1番最初に使うインジケーターでありながら、上級レベルの人たちにも愛され続ける素晴らしいインジケーターです。
「自分にとって最高の設定」を見つけられるまで、ねちっこく検証しましょう
読者様へ
ブログの運営に関しても素人のため、不勉強な部分も多々あると思います。温かく見守って下さいますとありがたいです。
なおこちらの内容はhttps://海外fxブログ.jpを参考にしております
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