金利8.25%メキシコペソはアリ?FX投資家が読む2019年の見通し

金利8.25%メキシコペソはアリ?FX投資家が読む2019年の見通し

FXの知識がある程度あれば、メキシコペソにこんなイメージを持つ人は多いでしょう。

そんなメキシコペソですが、あなたはこれからメキシコペソでのトレードを検討していますか?

この記事では、メキシコペソに関する次のような悩みや不安を解消していきます。

  • メキシコペソのトレードをして大丈夫?
  • すでにメキシコペソ買ってるよ。このまま持ってていい?もう売った方がいいの?
  • 今後のメキシコペソの動向は何を気にすればよい?どこでその情報は手に入るの?

スワップポイントに関してはこちらの記事をご覧ください。

FXスワップポイントとは?会社ごとの比較と初心者のための活用術 | 秘密の情報局(FX版)

メキシコペソで充分な利益を上げるには長期運用

先ほど書きましたが、メキソコペソはスワップポイントが高く、長期保有することで高い収益を狙うことができる通貨です。

ただし、高スワップだからと安易に買うと、急激な下落で大損失を出すリスクもあります。場合によっては、強制ロスカットで利益を積み上げる前に損失が確定してしまいます。

先に結論を述べると、次のような方は、メキシコペソの取引を避けることをおすすめします。【要注意】メキシコペソの取引を避けるべきタイプ

  • 資金に余裕を持って投資できない方
  • メキシコペソの為替変動の要因を知らない方、その情報の取得手段が分からない方
  • 長期運用をするための具体的な運用計画やシミュレーションができていない方
  • これからFXをはじめる方

この記事では、メキシコペソについて理解を深めて、あなたが「メキシコペソの取引をして良いかどうか」を判断できることをゴールにして、次のような流れで説明します。メキシコペソが分かる4ステップ

  • STEP1.メキシコペソ(MXN)の過去10年。騰貴と下落の要因
  • STEP2.複数のアナリストの見解からみる2019年のメキシコペソ(MXN)の見通し
  • STEP3.メキシコペソで注目すべき為替変動の要因
  • STEP4.メキシコペソは買い時か、売り時か

【 メキシコペソは、他の高スワップ通貨(トルコリラ、南アフリカランド)と比べてどうなんだろう? 】

【 では、メキシコペソの特徴を見ていきましょう。 】

【 運用方法や買い時、売り時についてもチェックしてくださいね。 】

STEP1.メキシコペソ(MXN)の過去10年。騰貴と下落の要因

メキシコは、NEXT11というBRICs(※)についで成長するといわれている新興国です。
※BRICsとは、著しく経済発展しているブラジル(B)・ロシア(R)・インド(I)・中国(C)の4か国のことです。

最近は観光業にも力を入れていますが、治安の悪化や麻薬・殺人、アメリカとの関係性など、様々な問題を抱えています。

相場に関しては、2012年~2013年に為替相場が上昇したものの、2015年~2016年に下落してしまいました。なぜ下落してしまったのでしょうか?

まずは、過去10年のメキシコペソ/円(MXN/JPY)の移り変わりと下落の要因を知ってから、今後の見通しに注目していきましょう!

過去10年間の為替チャート

【引用:やさしいFX教室】

こちらは、過去約10年間(2008年1月から2019年2月)の為替チャートになります。

  • 2008年前半には1メキシコペソ=11円台でしたが、リーマンショックの影響で6円台まで下落
  • 2011〜2012年にかけて円高、メキシコペソ安が進んだことで、一時期は5円台前半を推移
  • 2012年、アベノミクスによる金融緩和の影響で円安になり、メキシコペソ/円も上昇
  • 2014年後半には1メキシコペソ=8円台まで回復
  • 2015年、再びジワジワ下落傾向で、過去10年間でもっとも低い4.7円を記録
  • 2017年6月頃までは上昇
  • 2019年3月現在、6円付近で変動

なぜメキシコペソの為替は下落し続けているの?

原因1. 原油価格の下落

原油価格の下落が続いており、産油国のメキシコにとって大きな痛手となっています。

さらに2017年には、ガソリン価格をめぐりメキシコ各地で暴動や略奪事件も発生しました。

政府がガソリン価格に関する規制を緩和し、赤字を膨らませている国営石油公社が一気に20%も値上げしたのです!

そんな中、2018年7月にようやくガソリン輸入を3年でゼロにする方針を明らかにしました。

これにより、3年後にはガソリン価格は下がり始めるだろうと考えられています。

原因2. トランプ大統領の政策

ガソリン値上げにさらに追い打ちをかけたのが、アメリカの政策です。

アメリカのトランプ大統領は、選挙期間中からメキシコに対する保守的な政策について言及してきました。

その中でも注目されたのが、メキシコからの輸入を減らすというものです。

「トランプ大統領の政策は、メキシコ経済にとって不利益になるのでは?」との懸念から、「トランプリスク」を回避する動きが強まりました。

【 輸入をアメリカから減らされたら、たまったもんじゃないですね! 】

アメリカとメキシコとの関係性はますます冷え込んでおり、2018年1月にはトランプ大統領が自身のTwitterで「世界で危険な国No.1」であるとメキシコを非難しました。

We need the Wall for the safety and security of our country. We need the Wall to help stop the massive inflow of drugs from Mexico, now rated the number one most dangerous country in the world. If there is no Wall, there is no Deal!— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) January 18, 2018

原因3. 治安の悪化

陽気なイメージのあるメキシコですが、近年では政府と麻薬組織の抗争が過激化しています。

メキシコは麻薬組織などによる殺人事件も多く、あまり治安の良い国ではないのです。

もちろん殺人事件が多い国は他にもありますが、特徴的なのがメキシコの殺人事件の件数が2000年代後半から増加していることです。

2018年のメキシコの殺人事件数は、なんと3万件以上。2017年の2万件を超し、2年連続で最多を記録してしまいました。

こうした治安の悪さも、メキシコペソの為替レートが下げ止まらない一因となっています。

STEP2.複数のアナリストの見解からみる2019年のメキシコペソ(MXN)の見通し

ここで、有識者の見解についてご紹介します。

以下の見解を見ると、2019年の政策金利は据え置きになる可能性が高いと予想されています。

ですが、米の利上げが再開されれば資金流出を防ぐために、メキシコも利上げをしてもおかしくはありません。

メキシコペソの投資を検討している方や、すでにポジションを持っている方はメキシコだけではなくアメリカの動向にも気をつけなければなりません。

2019年入り後に米利上げ休止観測が強まり、新興国からの資金流出懸念が後退したこともペソ相場を押し上げました。2019年2月7日の金融政策会合では、金融環境の改善やインフレ減速を理由に政策金利が据え置かれました。

野村證券では、政策金利は2019年中は現行水準に維持されると予想しています。

他方、政府のエネルギー政策を巡る不透明感はペソ相場の上値を重くしています。政府は2月15日、財務状況が悪化した国営石油会社に対して救済措置を打ち出しましたが、原油収入に依存するメキシコの財政規律を歪めるリスクには留意が必要です。

2019年2月22日15時現在、対米ドルでは1ドル=19ペソ台前半、対円では1ペソ=5.7円台前半で推移しています。向こう1年間のメキシコペソの対円相場レンジを1ペソ=5.2~6.0円と予想します(従来予想は同5.2~5.9円)。

引用:野村證券 マーケットアウトルック – メキシコペソ –

ペソは2018年後半は概ね軟調な展開であったため、メキシコ中銀は通貨防衛に向け金融政策を引き締め気味に運営しています。

(中略)

尚、メキシコ中銀の金融政策を占うと、前回の金融政策決定会合直後は、さらなる引き締め(政策金利8.5%)も想定されましたが、これまで指摘したプラス要因を踏まえ、当面据え置く可能性もあると見ています。

反対に、利下げに踏み込みにくい要因として、今後のペソの動向と、ロペスオブラドール新政権が実施した16%以上の最低賃金の引き上げ(19年年初から)による賃金や物価への影響を見極める必要があると見ています。

引用:ピクテ投信投資顧問株式会社 今日のヘッドライン

メキシコペソの信用格付け

アメリカの格付け会社(S&Pグローバル・レーティング)は、メキシコの信用格付けをBBB+(ネガティブ)と評価しています。

南アフリカはBB(安定的)、トルコはB+(安定的)となっており、同じく高金利通貨として知られる南アフリカランドやトルコリラよりも高い水準です。

今後も要人発言などで一気に急落する恐れもありますが、長期運用で考えれば「メキシコペソ=かなり危険」とは一概にいえない状況です。

格付け会社等級見通し
S&PBBB+ネガティブ
ムーディーズA3安定的
フイッチBBB+ネガティブ

STEP3.メキシコペソ(MXN)で注目すべき為替変動の要因

以下の要素が為替変動に影響します。【メキシコペソに影響する環境】

  • インフレ率
    ⇒インフレ率が高くなれば、インフレを抑えるために利上げをする可能性が高くなり、為替レートが上昇しやすくなります
  • アメリカとの関係性
    ⇒不法移民問題や貿易問題によって、大きく変動する可能性が高いです
  • USMCA(新NAFTA)の行方
    ⇒メキシコ・アメリカ・カナダの貿易協定の発効次第で貿易に影響が出て、相場にも関わってきます

一度ポジションを建ててしまえば自動的に利益が出るのがスワップポイントの魅力ではありますが、完全に手放しでOKというわけではありません。

今後のメキシコやアメリカ、カナダの動向にも注意を向けておく必要があります。

スワップポイントは、どのFX会社や通貨でも、将来の金利を保証するものではありません。

経済状況により、いつでも上がる可能性も下がる可能性もあります。

【 スワップ金利の生活は放置して稼げると思われがちですが、毎日の確認を怠ってはいけませんよ! 】

メキシコペソの政策金利の推移(%)

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2019年8.258.258.25
2018年7.257.507.507.507.507.757.757.757.757.758.008.25
2017年5.756.256.506.506.757.007.007.007.007.007.007.25
2016年3.253.753.753.753.754.254.254.254.754.755.255.75
2015年3.003.003.003.003.003.003.003.003.003.003.003.25

2018年11月・12月は、ガソリンをはじめとしたエネルギー類の値上がりで、消費者物価指数の上昇し、インフレを落ち着かせるために金利が上がりました。

2019年の政策金利発表日

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
7日28日16日27日15日26日14日19日

STEP4.メキシコペソ(MXN)は買い時か、売り時か

メキシコペソは、相場が変動する様々な不安要素を抱えています。そのため、新規で取引をしても良い人は、余剰資金があり、なおかつ長期保有できる人のみになります。

また、他の代表的な高スワップ通貨であるトルコリラや南アフリカランドよりも信用格付けは高いので「高スワップの通貨の取引をしたいけれど、できるだけリスクを抑えたい」人にもおすすめです。

すでにメキシコペソのポジションを保有しており、余剰資金で投資をしている場合は長期保有しておいても問題ありません。

米国の利上げが落ち着けば、新興国通貨への魅力が高まるので、現在のメキシコペソの価格よりも上昇すると考えられているためです。

金利差を利用してスワップポイントをGET!

FXでは毎日、2か国間の通貨のスワップポイント(金利差調整分)を受け取れます。

例えば、メキシコペソの政策金利は8.25%、日本の政策金利は0.10%とします。2か国間の通貨の金利差

8.25%(メキシコペソの金利) – 0.10%(日本円の金利) = 8.15%(得られる金利)

この金利差の差額を毎日受け取りつつ、売買のタイミングを見計らうことで為替差益も狙えます。

また、メキシコペソは少額から取引できるのも魅力のひとつで、米ドル/円の約15分の1から取引が可能です。

【 ただし、逆に売買のタイミングに失敗すると、スワップポイントで得た利益よりも大きな損失となる可能性もあるので注意しましょう 】

※ 各国の政策金利は、2019年3月調査時点のものです。

メキシコペソで運用リスクをおさえる方法

6円の為替レートで買った場合

メキシコペソ/円(MXN/JPY)のレートが6円の時に買った場合に、過去最安値まで下落したとすると、【6円−4.87円=1.13円】となるので、1.13円分の下落に耐えられる余裕資金が必要となります。

上の例を見たときに必要な余剰資金は、1万通貨だと11,300円以上です。

同じ最安値まで下落したとき、安く買うよりも高く買う方が下落幅が広いため、その分の余裕資金が多く必要になります。

つまり安いときに買う方が、下落したときに必要な余裕資金が少なく済み、運用リスクをおさえることができます。

【 近年のメキシコペソは、5~6.5円のレンジ相場が続いています。 】

メキシコペソの運用例

メキシコペソ/円(MXN/JPY)を運用して、どれくらいのスワップポイントがもらえるのか見てみましょう。

10Lot保有で年間5万円以上

例えばメキシコペソ/円(MXN/JPY)の1Lotあたりの買いスワップポイントは15円とします。

これを10Lot保有したとすると、1日あたり150円のスワップポイントがもらえることになります。

すると1ヵ月で4,500円、半年で27,000円、1年間では54,750円です。

少ない資金で大きな利益を出せる

メキシコペソ/円(MXN/JPY)のレートは約6円。

1Lotあたりに必要な資金はだいたい2,400円で、他の通貨ペアと比べても圧倒的に少額で済みます。

【引用:やさしいFX教室】

例えば10万円の証拠金で運用すれば、1日あたりのスワップポイントは624円にもなります。

保有できる数量は41.6Lotで、1年間運用すると227,760円のスワップポイントがもらえます。

【引用:やさしいFX教室】

注意】

この数字はレバレッジを25倍にした場合です。
レバレッジのかけ過ぎはリスクも大きくなりますのでご注意ください。

メキシコペソでおすすめのFX会社

ヒロセ通商【LION FX】は、業界最高水準のスワップポイントを提供しています。

スプレッドも業界最狭の0.4銭です。スワップ運用にはあまり気にならないスプレッドですが、取引コストを少しでも減らすためには狭いFX会社を選ぶべきです。

他の高スワップ通貨と比較

他の高スワップ通貨でメジャーであるトルコリラと南アフリカランドを比較してみましょう。

通貨名政策金利1円あたりのレート(※)
メキシコペソ8.25%6円前後
トルコリラ24.00%21円前後
南アフリカランド6.75%8円前後

※2019年3月現在

トルコリラと南アフリカランドの詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。

【南アフリカランドのスワップ運用】現在のチャートと今後の見通し | 秘密の情報局(FX版)

複数アナリストの見解からみる2019年トルコリラの見通し | 秘密の情報局(FX版)

メキシコペソ(MXN)のまとめ

最後にもう一度、メキシコペソについて確認しましょう。

  • メキシコペソでの投資をするなら、余剰資金がある人が向いている
  • 今後の見通しで注視すべき要因は、「原油の価格」「アメリカとの関係性」「治安の改善」
  • おすすめのFX会社はヒロセ通商【LION FX】

メキシコペソは、トルコリラや南アフリカランドなどの新興国通貨の国よりは、信用格付けが高評価です。

メキシコペソなら比較的リスクを抑えて、高スワップポイントの通貨で運用できます。

冒頭でもお伝えしましたが、メキシコペソはスワップ収益による長期運用での投資となります。

ただ、大きな為替変動が起きやすいことには変わりはないので、証拠金に余裕を持って取引できる方のみ取引を検討すると良いでしょう。

【 生活資金を使って取引するのは避け、余剰資金で取引をしましょう! 】

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なおこちらの内容はhttps://www.projectcairo.orgを参考にしております

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